【FRACTA×FFG記念対談③】「自らの力で戦える企業を増やしたい」ANAGRAMS ・阿部さん(後編)
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【FRACTA×FFG記念対談③】「自らの力で戦える企業を増やしたい」ANAGRAMS ・阿部さん(後編)

FRACTA |トータルブランディングパートナー

フィードフォースグループ各社の皆さんと、河野の対談企画。第3回目の対談相手は、アナグラム社・代表取締役の阿部さんです。

前編では、広告を取り巻く現状や未来の話、広告に対する思いなど、長年広告に携わってきたアナグラム社ならではの話題で盛り上がりました。

前編はこちら▼

FRACTAに聞きたいこと

河野:逆に阿部さんから僕らに聞いてみたいなとか、聞けていなかったけどこれってどう考えているんだろうとか、これどうしているの?というのがもしあれば。

阿部さん:料金形態とか知りたいですね。FRACTAさんがどこから、どういうお金の取り方をしているのかわからないので。

河野:基本的に僕らってまず、誤解を恐れずいうと、できる限り必要ないものは「作らない」ことを大事にしています。例えば分かりやすい例で言うと、ECって開発要件が増えれば増えるほど当然見積もり金額が上がるじゃないですか。開発期間も長くなる。でもECの難しいところが、その開発費が必ずしも売上に結びつかない。そして、開発期間の分、売り上げの立つ期間が先になっちゃう。なので事業側の経験もある身からすると、そんなに先までキャッシュポイントがないのは大丈夫なのかと思ってしまう。
かつShopifyもそうなんですけど、要件が膨らめば膨らむほど炎上確率が上がる。なぜかというと、色々調整しなきゃいけない項目が増えると、関連する部署が増えて、向こうの担当者も増え、絶対にまとまらない状況になる。
例えば見積もりで1億円を超えて、開発期間が1年になると一気に難易度が高くなる。僕らとしては、まず3、4ヶ月でローンチまで持っていく。そこからあとは必要な部分を、きちんとROI(投資利益率)を考えながら投資していきましょうと。その手前にまず「自分たちが何者で、お客様にどういう価値を提供しなきゃいけないのか。お客様がどういう人たちかわからないと、そもそもコマースのシステムの選択もできないよ」という話をしているんですね。
なので最初のプランニングとか要件定義は結構肝になります。ここで僕らの考え方で1ユニットと呼ぶのですが、1ユニット大体50時間くらい稼働します。それは1人の人間が50時間動くというよりは、僕らの組織にいる RI という研究開発チームと、社内のさまざまな専門分野に特化したメンバーの知見を投入しながら全体のプランニングを最初にやっていきます。その後により詳細な設計、実装に移行した段階で、例えばクリエイティブやディレクションが必要であれば、ユニット内でメンバーを切り替えてアサインするという契約です。ざっと言うと最小限3~400万くらいで、ブランドの立ち上げとEC のベースのところShopifyで作りましょうかとなる。大きくても2~3000万円以下です。

阿部さん:それ以上は膨らまさないってことですね

河野:膨らまさないです。先々がまだ見えない中でそこまで作り込んでしまうのは、あまりにもROI設計の精度が悪いので……。それこそ広告費や人件費など、ビジネスを遂行していく上で必ず必要なものが見えているので、予算を取っとおいてくださいみたいな感じのコミュニケーションをしています。これは僕自身がそれなりに人数をかけて事業をやっている経験と、土屋鞄で取締役をやっていた時の経験が活きていますね。

阿部さん:1ユニットというのは人月計算的な考えですよね?人月計算って、結構難しくないですか?

河野:そうなんですよね。よく言われるんですけど僕らはなんでそれにしたかというと、そもそも僕らの会社に制作、EC構築というバックボーンがあります。結構お客さんのために色々やりたくなっちゃうのですが、僕らが一番大事にしたいのってリリースした後なんです。リリースした後って一番調整が必要というか、売上を伸ばすに当たって一番大事なタイミングなんです。できることたくさんある。ただ、ほとんどが制作で、リリースするまでに使い切っちゃうパターンが多かった。でも、人月で計算して「じゃこういう配置でリリース後も1か月余白をしっかり持ちましょう」となると、お客さんから「こういうことやりたい。ああいうこともやりたい」となっても、「リリース後も大事だから、このリソースは今使うともったいないのでこっちにしたほうがいいですよね」と可視化した説明ができます。あとは、ブランド立ち上げって途中で中身が変わったり、2歩進んで3歩下がったりみたいなことがよく起きます。そもそも商品の開発が予定通りに進まない。その時に「いやうちは制作で受けてるんで。業務委託で受けてるんで。これ以上やれません」と言うのが、すごい気持ち悪いんです。そこで終わっちゃうので。

阿部さん:チーンってなる。

河野:なります。笑 でもこのことをすごく強く感じたのは、社員からの提言だったんですよね。5、6年くらい前に、あるプロジェクトでめっちゃ何回も何回もお客さんの都合で様々なものが作り直しになったことがあって。担当者を飛び越えて、僕がプロジェクトを途中で止めたんですよね。それ以上はうちで受けている金額では受けられませんって。そんな時にうちのスタッフからすごい剣幕で、僕怒られたんです。「社長!利益にならないかもしれないけど、あそこで止めちゃったらあのプロジェクトもう全部終わっちゃうんですよ。あまりに酷くないですか。うちはそんな会社なんですか!?がっかりしました」と。いや俺、お前のこと守ったつもりなんだけど……と。苦笑

阿部さん:いいスタッフさんですね

河野:それがあったときに考えを改めて。ちゃんと仕組みとしてお客様のためにもなる、うちの社員がやりたいという気持ちも無駄にしない、そんなサービスを作らねばと。それを個々人の判断に依存するのではなく仕組みで作る事の方が大事だと思って、今の僕らのサービスパッケージ「One by One」が生まれました。


阿部さん:すごく分かります。投げちゃったら終わりですもんね、本当に。関係性としても終わりですもんね。

河野:はい、そこはちゃんとしなきゃなぁと。ただ阿部さんも同じ悩みがあると思うのですが、社員がいくら頑張ると言ってくれたとしても過剰労働をさせるわけにもいかない。このまま続けさせるわけにはいかないし……みたいなのってあるじゃないですか。

阿部さん:よかれと思ってね。みんな頑張って働いて残業するけど、どちらかというと止める方が仕事なので。

河野:そうなんですよね。やっぱり人数が多くなってくると止めるのも難しい。

阿部さん:見えないですしね、多すぎると。え、そんな残業してたのみたいな。

河野:そこが僕自身気づかない。多大なリスクとして経営に影響してくるので、本当に仕組みで解決しなきゃってよく思うようになりましたね。

阿部さん:大事です、仕組み。

グループへジョインする意味と覚悟

河野:岡田さんからお聞きしたんですけど、最初にFFGさんにジョインする時って、いろいろなことがあっていろいろ悩まれたと聞いたんですけど、そうだったんですか?

阿部さん:そうですね。もう変数が山ほどあって。たとえば一つはお金の問題。メインバンクに「今の成長率だと銀行が追いつかないので、来年は貸せません」と言われましたね。

河野:そうですよね。どんなによい利益を出しても、規模的にお金貸せませんとなっちゃう。

阿部さん:そうなんです。「額が変わっていくので、まず貸せません」というのが死の宣告ですよね。成長を止めなければいけないけど、成長を止めるのは一番良くないというのもわかっていた。もっと仕事したいと言っている人を止めることになるじゃないですか。これをどう回避できるかっていうのが大問題で。
あとはこれからどんどんテクノロジーが大事になる時に、エンジニア採用ができなかったんです。最初にヘッドハントしようとした方に「阿部さんがエンジニアじゃないから僕は転職できません」と言われたんですね。僕も「その通りだわ」と。僕は元々運用型広告従事者なので彼ら彼女らの気持ちはよくわかるつもりですが、確かにどこまでいってもエンジニアの気持ちはわからないかもしれない。ここで踏ん張れば良かったのですが、何分ナイーブでして。笑
ただこれから広告の領域もエンジニアが重要になっていくし、どうにかしなければいけない。
いくつかこうした変数があって、もともと全くM&A思考ではなかったのですが、それも一つの視野に入れていかなければいけない、となったんですね。
そんな時、「どこだどこだ」と探しているうちに、あれよあれよとFFGにたどり着きました。
すぐ当時アナグラムの社外取締役だった岡田さんを代々木のプロントに呼んで。笑
「FFG、僕あると思うんですよね」って言ったらとんとん拍子でその2日後ぐらいに塚田さんから会おう、みたいな。そこからトントンといきましたね。

河野:すごい。笑。僕らはアナグラムさんみたいな大きな利益が出ているわけではないので、会社としては全然小さいんですが、限界は感じていて。一つは上場を目指さなきゃいけないのかなというのは僕らの中であって。

阿部さん:ありますよね。上場ルートを取るのかどうか問題。

河野:そうなんですね。でもうちの社員って本当にM&Aとか上場で嫌な思いしているメンバーが本当多くて。

阿部さん:リリース見た時はびっくりしたみたいな感じですか?先日のリリース。

河野:そこはみんなに心配させたく無いなと思って、リリースのタイミングと同時に説明の時間を設けました。急ではありましたが、すぐに説明することが、その時点で取れる最善の道かなと。
一つ、僕がびっくりしたのは、僕が引退する前提に思っている人が多かったこと。笑
「お疲れ様でした!コレからは悠々自適ですね!」みたいな。笑

阿部さん:わかるわかる、めっちゃきますよ。こいつら絶対友達じゃねえなと思いますよね。笑

河野:おめでとうございます!お疲れ様でした!みたいな。

阿部さん:これからっすね!って言ってくれた人が本当の友達ですよね。

河野:本当に成長するために、徹底的に考え抜きました。そんな中で、FFGのリリースを見てすぐ塚田さんに連絡して。元々塚田さんから声をかけていただいたんですけど、その時はまだ全然こういう考えにはいたっていなかった。FFGの組織としての考え方について、僕の中でこれだ!というのがあって。塚田さんのそういうビジョンを描く力、すごいなーって思います。

阿部さん:やっぱりビジョナリーだなって思いますね。普通に土日ガンガンSlackがくるから「塚田さん、趣味って何なんですか?」って1回聞いたんですよ。そしたら本気でうーんって考えて「インターネット?」って言ったんです。そんだけひねったのに「インターネット」が出てきたの、それやばくないですか。この人マジだなと思いましたね。ガチだなと。僕はそんなにひねってひねって、インターネットって答え出るかな?と思った。熱量が違うんですよね。その時にこの人マジもんだなというか、このビジョンには賭けていいんじゃないかなと思いました。
ちなみに僕はビジョナリーではなく、かなりのリアリストです。現実主義者なので。その中で塚田さんがここまでやるっていうんだったら、お供してもいいんじゃないかって。自分以外の人にはじめて思いました。彼が話す未来までは行くかどうかはわからないですけど、少なからず途中まで行くんじゃないかなと信じている。はじめてですね、自分よりもきちんと考えているって。当たり前ですけど、抽象度高く考えていて、自分より事業のことを考えていて、自分より僕のことを考えてくれていて。
ジョインにする前に最後もう一つ聞いたんです。「塚田さん、運って良いですか?」って。そしたら塚田さんが「申し訳ないけどめちゃめちゃいいよ」と。対して「僕の方がいいっすよ」というやりあいがありました。それを聞いた岡田さんが絶句するみたいな。二人がめちゃくちゃに運が良いの知っているから。じゃあ決して悪いことにはならないだろうと、今でも強く思ってますね。

河野:大事ですね。ちなみに僕もいい方だと思います。僕はめっちゃめちゃ自分を追い込んだ結果、めっちゃ苦労して強制的に運が良くなるみたいな。1回重力で落ちて上がる。V 字回復型。

阿部さん:なんですか、V字回復型って笑

FRACTAに期待すること

河野:最後にお聞きしたいテーマ。今の時点で阿部さん的にFRACTAに期待することがもしあればぜひ!

阿部さん:期待できることでいうと、細かいことは上でも話しましたけど、アナグラムとFRACTAで一つの新しいモデルを作りたいんですね。さっき広告というよりはパフォーマンスとブランディングの折衷案の話をしましたけど、絶対できると思うんです。方法がまだ見つかっていないだけで。そこを時代や社会やオーディエンスに合わせて、もっと上手くやれるんじゃないかなと思っています。
FRACTAさんのロゴの真ん中のトライアングルで、いろんなものを合わせた真ん中の部分ですね。これってどんなクリエイティブにもあると思うんですよ。それを見つけるまでにはめちゃめちゃ時間かかりますが、事業として成り立つと、最初の方の話にあった「広告ってこんなに楽しいんだ。しかも成果もついてくる」となれば誰も損をしないじゃないですか。見てる人もハッピーですし、コンバージョンした人も、素晴らしいブランドやプロダクトとの出会いでハッピーになれる。
それができたらいいなと思ってますね。そういうのができたらすごくおもしろいですし、メンバーにも次のキャリアを示せる。そういったことを我々でできたら、何かうまい酒飲めるだろうな

河野:はい。めちゃめちゃ共感します。それ僕らもやりたいです。
 
阿部さん:是非、ちょっとずつプロジェクトご一緒させていただきながら、こんな風にやるんだというのをお互い理解しつつ、徐々に徐々にできていくといいんじゃないかなとも思っています。

河野:ワクワクですね!ありがとうございました!

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