どれを選べばいいの!?ECカート比較

株式会社フラクタの代表河野です。

フラクタで企業のブランディングを推進するサービス・テクノロジーを提供しており、ShopifyのエバンジェリストとしてEC担当者の支援や教育も行なっています。

今回は、「ECカートシステム」の選び方をご紹介させていただきます。カートシステムを選びかねているECリニューアル担当者、または新規オープンのプロジェクトリーダーの方にとって、参考になれば幸いです。

カートシステムを選ぶ前に

まずECサイトのカートシステムを選ぶ前に、2つ決めておくことがあります。

一つはECリニューアル・新規構築の最も重要な目的を「一つだけ」定義すること(業務効率化、基幹システムとのスムーズな連携、サブスクリプションなどの特定の機能の実現、デザイン改善、決済会社の変更など)。そしてもう一つは売上目標を定義し予算を確保することです。

ここで、ざっくりと売り上げ目標・予算の決め方をご紹介します。

例)「5年で5億売るECを作りたい」場合
1.5年で元を取ると仮定
2.1年目〜5年前までの売上の推移を仮設立て
3.1〜2を加味し、投資できる金額を算出

具体例)
ECサイト単体の営業利益を7%程度と仮定(ランニングコストは概ね売上の3%程度を加味し、初年度はランニングコストが10万/月、5年目には40万/月程度かかる計算)すると、3500万の利益が出る計算になります。(ランニングコストは変動するのでかなりズレます)

この利益を初期費用(開発、デザイン、人件費用)に割り当てると、5年目以降から利益が出ます。利益の内訳は、最初に定期自他目的によって変わりますが、一旦予算は3000万と定義しておきましょう。(売上目標が下がれば、この金額は下がります)


それぞれのメリット・デメリットを知る

ECカートを選ぶときは、大きく二つの系統から選択することになります。それは「カスタマイズができるのか、できないのか」です。自社の基幹システムと連携したい場合は、既存のシステムで完璧な連携が可能なケースはごくまれなので、大抵はカスタマイズをします

カスタマイズができるカートは、大手のECパッケージや、オープンソースを使用したパッケージ、またはオープンソースのECプラットフォーム(EC-CUBEなど)になります。

ECカートのカスタマイズとは
もともとある機能を改造したり、機能をゼロから開発することです。
カートを1から作り上げるものは「フルスクラッチ」と言います。


大手のECパッケージは、金額は高いですが自社のパッケージに精通したエンジニアが開発を行うため、圧倒的な信頼度があります。

一方でオープンソースを使用したパッケージの場合、大元のコストは低いですが、オープンソースの質に左右されることと、担当するエンジニアやインテグレーションするベンダー企業のレベルが、結果を大きく左右するため、ベンダー企業の選定を誤ると大きなリスクを背負うことになる、というデメリットがあります。

ただし、オープンソースは大手のECパッケージと比べて開発費用が低い傾向があります。しかしシステム開発には要件定義と、開発には相当なスキルと経験、そして時間が必要な仕事なので、決して安価には済ませられません。ベースとなる部分や、共有されたナレッジから効率的な開発などは可能で、ベンダーロックイン(特定の企業しか改修ができない状態)は回避できるというメリットがある、と考えていただく方が適切かなと思います。

初期搭載の機能が少ない傾向にあるのがオープンソース。その点は注意が必要です。カスタマイズができない場合、または少しの機能拡張はできる程度のものは、SaasやASPと呼ばれる形態でサービス提供されているものが多いです。

例えば、makeshop、futureshop、Shopify など・・・これらのサービスは、すでに存在しているサービスをベースに、別途拡張機能などを足していくような運用になります。そのため、カスタマイズはほぼ不可能で、基本的には「用意された仕組みに合わせて、うまく使っていく」ことが前提となります。

メリットとしては、すでに多くのユーザーが使用しているため、ナレッジが多く公開されていること、すでに仕組みが用意されているため、初期設定が極めて短期間で可能(条件さえ整えば1日でオープンできる)、イニシャルコスト、ランニングコストが非常に低い、保守費用がかからないことです。

カスタマイズができない事以外はいいことづくめですね!

カスタマイズの有無は「目的」を基準に決める

ここで、先ほどの予算の話に戻ります。3000万あったとしたら、カスタマイズできる、できない、どちらを選びますか?

しかし、ここで重要なのは「本当にカスタマイズする必要があるのか?」という問いです。

カスタマイズは作って終わりではありません。
すべての使用シーンを想定して完全な物を作ることは困難なため、運用の途中で問題が発生する可能性が高く、いざという時の保守体制定期的なセキュリティアップデート、マニュアルの整備も必要になる可能性もあります。

それらすべてのコストと手間をかけてまで、カスタマイズする必要があるのか?という点が非常に大事な論点となります。大きなカスタマイズは本当に必要な「目的」のためだけにすべきでしょう。

一点だけであれば、ASPやSaasでも近い機能拡張はできる可能性があります。特にAPIなどが豊富なshopifyなどは選択肢としても有用です。もでしょう。しそれがどうしても「一つ」には絞りきれないのであれば、やはりカスタマイズを前提としたパッケージを選定すべきです。

担当者のスキルレベルで企業・パッケージを選ぶ

そして、カスタマイズできる大手のECパッケージとオープンソース、どちらを選択するかにおいては、シンプルに担当者のスキルレベルで考えるべきだと思います。簡単に言えば、どこまで「自己責任」にできるか、です。

大手のECパッケージは、営業担当から、要件定義担当、実際の開発者まで、概ね一定のスキルレベルを超えており、企業としても上場していたり、一定以上の規模持っていることが多いため、途中で倒産してしまったり、開発が頓挫して逃げてしまう、ということもほぼありません

一方でオープンソースのベンダー企業は、企業によって本当にレベルがまちまちです。また企業規模も小さいことが多いため、本当に信頼できる一社と二人三脚で一緒に進めていく覚悟が必要です。

大手のECパッケージ会社は「何をやりたい」のかを伝えれば、優秀なメンバーが要件定義を一緒にしてくれます。もちろん要件定義で費用はかかります。でも、ECシステム開発の経験がなくても、しっかりとエスコートしてくれるので不安はありません。

例を挙げ得るとecbeingさんなどは、まさしく安心できる開発を提供してくれる企業だと思います。

ecbeing公式サイト
https://www.ecbeing.net/

オープンソースの場合は、良いPM(プロジェクトマネージャー)がいるベンダーであれば、大手のECパッケージ会社に近いレベルで進行してくれますが、やはり発注者側に一定のスキルが必要です。

要件定義も丸投げではなく、機能開発後のテストや場合によってはコードレビューなどの必要もあるかもしれません。それでもオープンソースを使う価値がある、担当者自身がそのスキル、経験がある、ということであればオープンソースを活用することによるメリットを享受できると言えます。

EC-CUBEなどオープンソースを検討している方は、開発に関わることはなくともそのオープンソースのコンセプト、メリット・デメリットを理解しておくことが必要でしょう。

EC-CUBE公式サイト
https://www.ec-cube.net/

カスタマイズができない前提のASPやSaasについては、提供されている機能に対して自分たちのビジネスをどれだけフィットさせられるかが勝負になります。もし、この点においてある程度妥協ができる、致命的な問題がないのであれば、低コストかつスピード感のあるEC展開が可能です。

Shopifyにおいては、かなり多数のアプリがストアで提供されており、機能を低コストでどんどん追加できるメリットがあります。この辺りは、細かい部分での「クセ」をどれだけ許容できるかにかかっています。比較的スタートアップ企業だったり、業務の影響範囲が少ない企業ほど、導入がしやすいのがASPやSaasになります。

Shopify公式サイト
https://www.shopify.jp/

逆に言えば事業が小さいうちに、ASPやSaasのもので大規模レベルまで乗り換えなく成長できるカートサービス(shopifyやmakeshopなど)を基準にビジネスと組んでおくと、後々便利です。

まとめ

以上のように、まずはECに求める「目的」を明確にし、そこから選択肢を絞っていくと、適切な投資と選択が可能です。

そして日本の場合は「どの決済会社と連携するか」も大事な要素になっているので、開発で連携する決済会社が確定している場合は、自ずと選択できるカートも絞られますので、その点も要注意となります。

「せっかく選んだECカートが指定した決済に対応していない」ことがないように、まずは決済の確認を早めに行いましょう。

そして上記では触れていないサービスごとの細かい比較や、最適なカートシステム提案・選定コンサルティング・RFP作成代行もFRACTAでは提供しています。

もしこの記事を読んで興味を持っていただけましたら、ぜひお問い合わせいただけますと幸いです。


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FRACTA | ブランディングエージェンシー

“ブランディングで、世界を豊かに。“その信念を元に、クリエイティブとテクノロジーを駆使した戦略で、ブランドの潜在能力と存在意義を導く。そして、ブランドの先にいるお客様の心を豊かにしながらも、企業のモチベーションや一体感を醸成し続けます。https://fracta.co.jp/
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